『旅と料理』細川亜衣
料理家の細川亜衣さんによるエッセイ。
幼い頃から料理本を眺めることが大好きだった細川さんは、料理雑誌や料理本の編集者を志しますが、何よりも自分が料理をしたいのだ、という思いに気づき、大学卒業後、料理修行でイタリアに渡ります。料理の学校や教室で、あるいは日常の中、市場や友の家の台所で料理と向き合う中、出会ったのは人びとのエピソードの中にある料理でした。
インスピレーションを求めて旅をしながら、言葉に綴られていないレシピを、想像を膨らませて料理する。この本では、旅で出会った料理たちと旅から生まれる料理たち、そして旅を通して、また料理を通してつながった人々とのエピソードが綴られています。
台湾、韓国、フランス、モロッコ、中国にインド、それからイタリア……食材の鮮やかな色、市場の賑わい、香りが立ち上がってくるような料理の美しい写真の数々。
料理とレシピ、旅の風景の一つひとつを大切に、深く味わいたい一冊です。